エッセイ

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(20)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 20回目は第73条(内閣の職権)です。
 まず、この条文から2つの単語の意味を学べました。
  1) 総理:一切の行政権を統轄すること。
  2) 掌理:司り治めること。

 次に、「内閣総理大臣は内閣を統轄する大臣なので、内閣総理大臣と呼称される」ことを学びました。これまで「総理」の意味を知らず、どうして内閣総理大臣と呼称されるのかを知りませんでした。

 さらに、内閣総理大臣が首相とも呼ばれることについて、首相は日本ではあくまで通称であることも分かりました。内閣総理大臣も首相も英語で"prime minister"と訳されますが、"prime minister"の日本語訳はあくまで「首相」です。内閣総理大臣と首相の違いが何なのか分からず、ときどき混乱していました。日本における内閣の首席大臣の正式名称は内閣総理大臣です。一方で首相とは首席の宰相ないし大臣を意味し、特に議院内閣制において行政府たる内閣における首席大臣を指します。

 以下原文。
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 第73条(内閣の職権)
  内閣は、他の一般行政の外、左の事務を行ふ。
  1 法律を誠実に執行し、国務を総理すること。
  2 外交関係を処理すること。
  3 条約を締結すること。但し、事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。
  4 法律の定める基準に従ひ、官吏に関する事務を掌理すること。
  5 予算を作成して国会に提出すること。
  6 この憲法及び法律の規定を実施するために、政令を制定すること。但し、政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。
  7 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(19)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 19回目は第65条(行政権と内閣)です。

 大日本帝国憲法下では行政権の主体は天皇にあり、内閣総理大臣の権限も天皇を補弼(=助言する)する役割に留まり、他の国務大臣と変わるものではありませんでした。さらに内閣の意思決定は全会一致を基本ととし、各国務大臣が個別に責任を負っていたため、(内閣総理大臣と同格の立場にある)軍令大臣が内閣総理大臣の意見に反対しても内閣総理大臣には為す術がなく、内閣の総辞職が頻発しました。

 第65条や他の条文(第66条・第68条・第70条・第72条・第73条・第74条・第75条)によって内閣総理大臣の職務と権限が定められることで、内閣総理大臣の権力を強める基盤が日本国憲法にはあります。

 以下原文。
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 第63条(行政権と内閣)
  行政権は、内閣に属する。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(18)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 18回目は第63条(国務大臣の議員出席の権利と義務)です。

 「内閣総理大臣他の閣僚は国会答弁にとにかく時間を拘束される」と言われるのは、この条文によるものと認識しました。特に又書き以降の条文で、国会での答弁又は説明のために国務大臣の出席が義務付けられています。「通常国会(通例は1月〜6月)と特別国会(通例は10月〜12月)に閣僚が国会から離れることができないのは国益を毀損している。この慣用的議会運営は改善されるべきだ」と政権を担当した政党は揃って主張しています。現在の安倍内閣は国会の開かれない週末に蜻蛉帰りの海外出張をしばしば行っているため、この改善事項はあまり話題に上らなくなりましたが、あくまで例外と思われます。

 以下原文。
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 第63条(国務大臣の議員出席の権利と義務)
  内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議員に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(17)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 17回目は第60条(衆議院の予算先議と優越)です。

 議院内閣制とは、内閣が存立基盤を議会の支持の上に置き、議会に対して責任を負うという体制を意味します。行政府である内閣が予算を提示し、立法府である議会が内閣と予算の妥当性を議論します。国の予算が成立しないと、予算を提示した内閣が議会に信任されていないことを意味し得るので、国の予算の成立は非常に重要です。
 予算委員会は本来、予算の審議を行う委員会です。ですが、「国政全般は何でも国の予算に関わる」との身も蓋もない理由により、ありとあらゆることが議論されます。予算委員会が国会で重要視される理由は、国会の効率的な運営のために委員会制が採用されていることと、予算の成立が内閣と議会において重要であることの組み合わせによるものです。そして第60条に定める衆議院の予算先議と優越に基づいて、衆議院予算委員会が最も重要な常任委員会となっています。

 以下原文。
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 第60条(衆議院の予算先議と優越)
  〕住擦蓮△気に衆議院に提出しなければならない。
  ⇒住擦砲弔い董∋乙脹,能圧脹,醗曚覆弔慎跳茲鬚靴疹豺腓法∨[Г猟蠅瓩襪箸海蹐砲茲蝓⇔承脹,龍┻腸颪魍いても意見が一致しないとき、又は参議院が、衆議院の可決した予算を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて30日以内に、議決しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(16)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 16回目は第59条(法律案の議決、衆議院の優越)です。
 立法機関である国会の意思決定(つまり立法)のルールが定められた条文です。

 両議院で同一政党(主に自民党)が過半数の議席を獲得しているときに第59条に日が当たることはありませんでした。2007年に民主党が参議院選挙で過半数の議席を獲得するやいなや、2005年の衆議院総選挙で自民党が3分の2以上の議席を獲得していたことも加わって、第59条、特に第4条が一躍脚光を浴びました。衆議院の多数派政党が3分の2以上の議席を獲得していれば、第4項に定められた権限を粛々と行使できます。今や民主党も自民党も再議決によって法律を制定させることを当然視するようになりました。

 以下原文。
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 第59条(法律案の議決、衆議院の優越)
  )[О討蓮△海侶法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決したとき法律となる。
  ∋乙脹,、衆議院の可決した法律案を受け取つた後、国会休会中の期間を除いて60日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。
  A姐爐竜定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
  そ圧脹,撚跳茲掘∋乙脹,任海譴醗曚覆弔慎跳茲鬚靴針[О討蓮⊇圧脹,能仞糞聴の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(15)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 15回目は第54条(衆議院の解散と総選挙、特別会、参議院の緊急集会)です。
 まず第1項について。「総選挙」とは衆議院議員の全員交代のための選挙です。参議院では全員を一度の選挙で交代させません(3年ごとに半数の議員を改選)。したがって「衆議院総選挙」とは言うけれども、「参議院総選挙」とは言わないことがわかりました。第1項で記される「国会」は「特別会」はとして国会法で規定されています。特別会では1) 内閣総理大臣指名選挙、2) 院の構成に関する手続き(議長の選挙等)が行われます。
 次いで第2項について。衆議院が解散すると、参議院が同時に閉会されます。衆議院が参議院よりも重視されていることが見受けられます。
 最後に第3項について。参議院が緊急集会で採った措置は、次の国会開会後10日以内に衆議院の同意がないと無効となります。ここでも衆議院が参議院よりも重視されていることが見受けられます。

 以下原文。
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 第54条(衆議院の解散と総選挙、特別会、参議院の緊急集会)
  ―圧脹,解散されたときは、解散の日から40日以内に、衆議院議員の総選挙を行ひ、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
  ⊇圧脹,解散されたときは、参議院は、同時に閉会となる。但し、内閣は、国に緊急の必要があるときは、参議院の緊急集会を求めることができる。
  A姐狠⊇颪龍杁渊顕颪砲いて採られた措置は、臨時のものであつて、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がない場合には、その効力を失ふ。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(14)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 14回目は第49条(議員の歳費)、第50条(議員の不逮捕特権)、第51条(議員の発言・評決の無責任)です。
 国会議員には様々な特権があり、国会議員バッシングの際には「彼らには過剰に特権が与えられている」と、特に歳費(つまり給与)やそのほか付随する待遇について批判されがちです。ただ、国会議員の立場からすると、これくらいの待遇がないと国会議員としての活動を続けることは困難である(by『国会議員の仕事』(中公新書))ようです。歳費(ボーナスを含めて年間約2,000万円)は秘書3〜4人分の給与で吹っ飛びますし、新幹線やバスの無料使用ができなければ、毎日の交通費も嵩むでしょう(地方から選出された国会議員にとっては、国会が開かれる平日には新幹線で東京を訪れ、国会が開かれない平日や週末は新幹線で地元に帰るのが通例です)。結局、これらの条文について考えた末に、彼・彼女が国会議員の給与に見合った仕事をしているかを選挙区の人びとが都度都度判断するしかないという、当たり障りのない見解になりました。

 以下原文。
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 第49条(議員の歳費)
  両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける。
  
 第50条(議員の不逮捕特権)
  両議院の議員は、法律で定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議員の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。
  
 第51条(議員の不逮捕特権)
  両議院の議員は、議員で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(14)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 14回目は第31条(法定手続の保障)から第40条(刑事補償)までの刑事手続きに関する規定です。
 日本国憲法では刑事手続きが詳細に規定されました。明治憲法下で人権を無視した拷問・不法監禁などが行われたことへの反省に基づいています。

 今回の原文転載は割愛。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(13)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 13回目は第31条(法定手続の保障)です。
 本条は、"due process of law"(法に基づく適正手続)の原則を示したものです。法に基づく適正手続の原則とは、「刑罰を受ける際に、その手続きが法律に則ったものでなければならず、また、その方の実体も適正であることが要求されること」(Wikipedia)です。法に基づく適正手続の原則が定めてあると、国民の生命・自由(・財産)を国家の不当な権力行使から守ることにつながります。

 以下原文。
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 第31条(法定手続の保障)
  何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(12)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 12回目は第29条(財産権)です。
 国家の第一義的な役割は国民の生命と財産を守ることとされます。日本国憲法でも財産権が規定されていました。まずは国民が財産を持つ権利を国家が侵してはならない(第1条)とされています。ただし、この条文においては財産権がどのようなものを指すかは決まっておらず、別の法律で定められています(第2条)。この法律は何法というのでしょうか(ご存知の方はご教示ください)。一方で「財産」ではなく「私有財産」を、「正当な補償の下に、」国家は収用することができるとしています。公共事業のための土地収用(土地収用法)や、戦場での軍隊による物資収用(自衛隊法第103条)などが相当します。国家が収容するのは国家財産ではなく(国民の持つ)私有財産だから、「私有財産」と限定しているのでしょう。

 以下原文。
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 第29条(財産権)
  〆盪左△蓮△海譴鮨してはならない。
  ∈盪左△量榲は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。
  私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

 c.f. 土地収用法
  第1条(この法律の目的)
  この法律は、公共の利益となる事業に必要な土地等の収用又は使用に関し、その要件、手続及び効果並びにこれに伴う損失の補償等について規定し、公共の利益の増進と私有財産との調整を図り、もつて国土の適正且つ合理的な利用に寄与することを目的とする。
  第2条(土地の収用又は使用)
  公共の利益となる事業の用に供するため土地を必要とする場合において、その土地を当該事業の用に供することが土地の利用上適正且つ合理的であるときは、この法律の定めるところにより、これを収容し、または使用することができる。
  第68条(損失を補償すべき者)
  土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者及び関係人が受け取る損失は、起業者が補償しなければならない。

 c.f. 自衛隊法
  第103条(防衛出動時における物資の収用等)
  第76条第1項の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該自衛隊の行動に係る地域において自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には、都道府県知事は、防衛大臣または政令で定める者の要請に基き、病院、診療所その他政令で定める施設(以下本条中「施設」という。)を管理し、土地、家屋若しくは物資(以下本条中「土地等」という。)を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、若しくは輸送を業とする者に対してその取り扱う物資の保管を命じ、又はこれらの物資を収用することができる。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(11)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 11回目は第25条(国民の生存権、国の社会保障的義務)です。
 「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」については、これがプログラム規定であるか、法的権利であるかについて見解が分かれているそうです。プログラム規定とは、憲法の規定が、国家の単なる政治的指針を示したものに過ぎず、国民に対して、具体的な権利を保障したものではない(法的拘束力のない)規定をいいます。プログラム規定の実現は、立法権の裁量に委ねられ、国民は国に対してその違反の法的責任を裁判で追及することはできないとされています。

 プログラム規定という言葉を厚生労働分野のニュースで稀に見聞することがあります。ある法律がプログラム規定であるか具体的な権利の保障であるかどうかはどのように決まるのでしょうか?

 以下原文。
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 第25条(国民の生存権、国の社会保障的義務)
  ,垢戮胴駝韻蓮健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
  国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に務めなければならない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(10)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 10回目は第24条(家族生活における個人の尊厳・両性の平等)です。
 この条文を読んで、日本では同性結婚が憲法上認められていないようだと直感しました。「婚姻は、両性(つまり男性と女性)の合意のみに基いて成立」し、「夫婦が同等の権利を有し」、種々の事項に関しては「両性の本質的平等に立脚して、制定」するものとしているからです。たとえ同性結婚を認める法律を制定しても、内容がこの条文と明らかに矛盾するため、現行憲法下では無効になるのではないでしょうか。

 Wikipediaによると、日本では同性同士の養子縁組を通じて実質的な同性結婚が行われているため、日本では同性結婚を合法化する動きが活発ではないそうです。確かに、同性結婚に関する報道が欧米諸国では時々ありますが、日本では見聞しません。

 以下原文。
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 第24条(家族生活における個人の尊厳・両性の平等)
  〆Оは、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
  配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(9)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 9回目は第14条(法の下の平等、貴族制度の禁止、栄典の授与)です。
 第14条は不合理・恣意的な差別を幅広く禁止するための条文でした。手元に置いてある高校政治経済の資料集によると、「憲法第14条が規定している平等は、例外を許さない絶対的な平等ではなく、不合理な差別または、恣意的な差別取り扱いを禁止するというものである。それは、形式的・絶対的な平等原則を貫くと、かえって妥当でない結果が生じるおそれがあるから」とのことです。 銑は互いに関連しない内容でありながら、不合理・恣意的な差別を幅広く禁止するために、同じ条文に含まれているように思いました。

 半面、「法の下の平等」においては各種合理的と考えられる区別は合法になります(この意識はありませんでした)。例えば自動車運転免許・飲酒・喫煙などを認める年齢区分の設定、累進課税、選挙犯罪者に対する選挙権・被選挙権の一定期間停止などは合憲です。区別と差別の違いを認識しておくことが大事そうです。

 もう一つ。△任狼族の制度を廃止しています。したがって日本国憲法では貴族院が廃止されたのだろうと推測しました。

 以下原文。
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 第14条(法の下の平等、貴族制度の禁止、栄典の授与)
  ,垢戮胴駝韻蓮∨,硫爾吠薪であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
  華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
  1浜澄勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴わない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(8)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 8回目は第13条(個人の尊重)です。弁護士の伊藤真さんが言うには、日本国憲法で最も重要な条文は個人の幸福追求権を定めたこの条文であるそうです。ただこの条文が日本国憲法で重要な条文であると学校教育で説明を受けた記憶はありません。したがって伊藤氏の説明を聞くまで、私はこの条文が日本国憲法で重要であるという認識を持っていませんでした。
 
 ところで前条(第12条)にも登場する語句「公共の福祉」の意味合いが分かりません。本投稿にリンクしてあるwikipediaでもいろいろ書いてありますが、「人権の制約原理」のほかに分かる言葉がありません。特に法学を修めた人からご教示を頂けるとありがたいです。

 以下原文。
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 第13条(個人の尊重)
  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

【エッセイ】都知事選の期日前投票にて

 先日(2/1土曜日)に都知事選の期日前投票を済ませました。毎回、選挙日当日に予定があろうがなかろうが、出口調査の参加狙いで期日前投票に行きます(余談ながら当日の投票所は自分の通った小学校。一度は当日に行きたいけれども、出口調査狙いで期日前投票に行くほうが今の自分にとって優先順位高目)。

 土曜日の朝に投票所へ。当日はN○K、共○通信社、読○新聞の調査員が出口調査を実施していました(日曜日の朝に出口調査の結果を出すには土曜日までの調査結果が必要なので、土曜日には出口調査を実施していると予想し、的中)。

 投票行動は特段明らかにしませんが、投票に先立ち、以下のようなことをしました。
 
 ・候補者の当選/落選に見当を付ける
 ・気になる候補者の立候補演説をニコニコ動画で流し見
 ・新聞記事の分析をざっと読む

 最後に紹介。藤原和博氏(元杉並区立和田中学校長)が挙げた投票の三つの選択基準「やれる人」「品の良さ」「英語力」が自分にしっくりきました。

印象に残った仕事中の会話

 過日、印象に残った会話が仕事中にありました。

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 Aさん(以下A)「すみません、会議で説明したいことがあるんですけど」
 宮田(以下宮)「はい。調整しますので、誰が喋るのかを教えてください」
 A「・・・『喋る』!?・・・素晴らしい会社だね!!」
 宮「・・・」
 
 (文脈上、応答の意味が分からず、若干の間が空く)

 A「では後程連絡します」
 宮「はい」
 
 (会話終了)
__________

 という謎の会話でした。

 どうも釈然としないので少し考えたところ、Aの発言の意図などについて考えが思い浮かびました。
 
 ・「(『喋る』なんて言葉を会社で使う世間知らずのアホでも雇ってくれているんだから)素晴らしい会社だね!!」という皮肉を、Aは宮田に言おうとしたのでは。
 ・上述の皮肉であるとすれば、Aは小物だ。所詮は(会社上の付き合いの)他人に過ぎないのだから、宮田をアホと見なすなら「こいつはアホだ」と内心で判断すれば良いだけのことで、わざわざ本人に言って、精神的な優位性を自分で確認する必要はなかろう。


 一方で、宮田がふと使った「喋る」という表現についても考えが思い浮かびました。

 ・「喋る」という表現は、(少なくともAのような人間が否定的な反応をすることがあるのだから、)会社で使うにしてはあまり適切な表現ではないようだ。「喋る」ではなくて「説明する」とでも言えば、Aが上述のような反応をすることもなかっただろう。
 ・Aの反応にかかわらず、宮田も「喋る」という表現が「大人っぽい表現」ではないとは思っていたけれど、どうしてそういう風に感じるのかはよく分からない。一つの言語体系のなかで、どの表現が適切でどの表現が適切ではないかは社会的な文脈、社会的な制約条件に依存しているのだけれど、それらを特に意識して普段から言語を使っているわけではない。


 さらに、母語を使う場合と非母語を使う場合についても考えが思い浮かびました。

 ・宮田にとっての母語である日本語でも上述のような「不適切な用法」を使ってしまうことがあるのだから、非母語でも同様のことが起こるだろう。例えば、「洗面所」を指す英単語は複数あり、"loo"は大変砕けた(卑猥な意味を持ちうる)表現で、公衆の面前で使う単語ではなく、"restroom"や"washroom"を使うべきとされている。文章は理解できるけれど、「どうしてそういうことになっているのか」という社会的な文脈、社会的な制約条件は皆目分からない。


 普段、誰とどのようなことについて話したかを逐次覚えておくのはなかなかできないのだけれど、上述のような考えが浮かんだので、Aとの会話は印象に残りました。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(7)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 7回目は第12条(自由及び権利の保持責任・濫用禁止・利用責任)です。自由と権利を不断の努力で保持しなければならない主体は憲法(≒国家)ではなく国民であることがまず意外でした。次いで国民は自由と権利の濫用を禁止されていることと、立法その他の国政の上で最大限の尊重を必要とすることも意外でした。自民党の憲法改正草案で、「公共の福祉」という表現が「公の秩序」という表現に変わっていることが「国民の自由を過剰に制限しうる、国家主義的な条文だ」との議論を巻き起こしましたが、国民に向けて自由と権利に対する自重と理解を促している点では、現行憲法も同様に見受けられます。(一方で、「公共の福祉」と「公の秩序」の語感の違いは強く感じられます)

 以下原文。
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 第12条(自由及び権利の保持責任・濫用禁止・利用責任)
  この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(6)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 6回目は第11条(国民の基本的人権の享有、基本的人権の永久不可侵性)です。日本国憲法の三本柱は「国民主権」・「戦争放棄」・「基本的人権の尊重」で、この条文は「基本的人権の尊重」が第11条で保障されていると中学校の授業で説明を受け、テスト用に暗記したような記憶があります。

 以下原文。
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 第11条(国民の基本的人権の享有、基本的人権の永久不可侵性)
  国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(5)

 日本国憲法の書写を通じた感想(憲法学説や実務に基づくものではありません)を断続的に書いています。

 5回目は第9条(戦争の放棄、戦力の不所持、交戦権の否認)です。実質上、憲法改正とは第9条の改正を指してきましたから、憲法改正論議の本丸はこの条文の取り扱いにほとんどすべてが収斂されるように思います。実のところ、第9条のみに焦点を当てて、他の条文についてほとんど議論をしてこなかったことは、すべての条文で構成される日本の国家像をまともに描いてこなかったことの裏返しであり、結局、賛成派も反対派も本気で憲法改正論議をするつもりが毛頭なかったわけですけど。

 素朴な感想としては、第2項は制約を掛け過ぎという気がします。「前項の目的を達するため」の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」としておりますので、前項の目的に使わない軍備化はできるとはいえ、結果として専守防衛(→敵国から攻撃を受けるまでは敵国との武力衝突の際に武力を行使できない)というのは、陸海空軍および日本国民を不要な危険に晒していると思います。

 以下原文。
________

 第9条(戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認)
  ‘本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
  ∩姐爐量榲を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(4)

 週に1日、A5ノート1ページのペースで日本国憲法を書写していました。先日に全文を書写し終わり、書写を通じた感想を(憲法学に基づくものではありません)断続的に書いていきます。

 4回目は第7条(天皇の国事行為―(2)その他)です。前条に定められた任命権とは異なり、「国民のために」、日本が国家として国内外を象徴する仕事(=公務)を天皇陛下がこなしていらっしゃることになります。憲法に明記されているので他の人間はこれらの仕事を行えず、責任は明確、役割も唯一無二。天皇陛下の公務の範囲は大変幅広いですね。

 以下原文。
________

 第7条(天皇の国事行為―(2)その他)
 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
  1. 憲法改正、法律、政令(※1)及び条約を公布すること。
  2. 国会を召集すること。
  3. 衆議院を解散すること。
  4. 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
  5. 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状(※2)及び大使及び公使の信任状(※3)を認証すること。
  6. 大赦(※4)、特赦(※5)、減刑、刑の執行の免除、及び復権(※6)を認証すること。
  7. 栄典(※7)を授与すること。
  8. 批准(※8)書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
  9. 外国の大使及び公使を接受すること。
  10. 儀式を行ふこと。
 
  ※1 憲法や法律の規定を実施するため、及び法律の委任した事項を定めるために内閣が決めて出す命令。
  ※2 外交上、特定の事項に関する交渉や条約締結の権限を与える証明文書。
  ※3 外交官の正当な資格を証明する文書。
  ※4 政令で罪の種類を定め、刑の執行を免除すること。
  ※5 特定犯人に対して刑の執行を免除すること。
  ※6 刑の宣告により失われた資格や権利を回復すること。
  ※7 名誉のしるしとして与えられる位階、勲章など。
  ※8 内閣が条約を最終・確定的に同意する手続き。

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【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(3)

 週に1日、A5ノート1ページのペースで日本国憲法を書写していました。先日に全文を書写し終わり、書写を通じた感想(憲法学に基づくものではありません)を断続的に書いていきます。

 3回目は第6条(天皇の国事行為―(1)任命権)です。まず、内閣総理大臣(行政府)と最高裁判所長官(司法府)の任命権がある一方で、国会議長(立法府)の任命権はないことに気付きました。国会議長の任命権があっても良いのではと思いましたが、wikipediaで「衆議院議長」と検索すると、旧憲法の廃止(1947年)までは天皇が国会議長を任命していたことがわかりました。また衆議院のHPによると、かつて衆議院は天皇が持つ立法権の補助機関だったので、現憲法における国会の地位は旧憲法におけるそれとだいぶ異なるとのこと。旧憲法における天皇(最高権力)と議会(立法府)との結び付きを防ぐのが、現憲法において天皇(象徴)に国会議長の任命権がないことの背景かと類推。

 以下原文。
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 第6条(天皇の国事行為―(1)任命権)
 ‥傾弔蓮国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
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【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(2)

 週に1日、A5ノート1ページのペースで日本国憲法を書写していました。先日に全文を書写し終わり、書写を通じた感想を(憲法学に基づくものではありません)断続的に書いていきます。

 2回目は第1条(天皇の地位、国民主権)と第4条(天皇の権能の限界、国事行為の限界)です。1月2日と12月23日に行われる一般参賀に大勢の人が訪れる様や、訪問地で熱烈な歓迎を受ける様子から、大半の日本人が天皇(および皇后)陛下を日本国民の象徴として肯定し、陛下に畏敬の念を抱いていることは明白です(もし私も生涯に一度でもお目にかかることがあれば、この上なく緊張するでしょう)。天皇陛下が日本国憲法上のご自身のお立場を深く理解され、日本の中立的存在として自らを律し続けたことは、日本における象徴天皇制の定着と政治的安定をもたらしたと思います。

 以下原文。
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 第1条(天皇の地位、国民主権)
 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。
 
 第4条(天皇の権能の限界、国事行為の限界)
 ‥傾弔蓮△海侶法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。
 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
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【エッセイ】日本国憲法を書写した感想(1)

 今年上半期に日本国憲法の改正論議が盛んになったことに触発され、週に1日、A5ノート1ページのペースで日本国憲法を書写していました。先日に全文を書写し終わり、書写を通じた感想を(憲法学に基づくものではありません)断続的に書いていきます。

 1回目は前文です。
 ・理想主義的、普遍主義的な文章。憲法立案に携わった当時の日米関係者(米国はGHQ民生局、日本は幣原喜重郎政権)の意向か。五百籏頭真『占領期』によると、大日本帝国憲法による日本の再出発を考えた幣原政権がGHQの反対を受けて意気消沈したのち、新しい日本の船出のために新憲法を国家の根幹として積極的に受け入れていく様子が描かれています。
 ・第二段落「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した」に疑問符が付きました。自分たちの安全と生存を他人の公正と信義に委ねるとは、と、古典的な国際関係の認識(自国は自国、他国は他国で国民の安全を守る)を、「隣人は善人」という発想をもって非常に進めた発想という印象を受けます。掲げた理想は素晴らしいものでしょうが、達成できていない(そして今後も達成の見込みはほとんどない)理想でもあります。

 以下原文。
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 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その権利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和の裡に生存する権利を有することを確認する。
 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想を目的を達成することを誓ふ。
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【エッセイ】2013年のテーマや目標の進捗を見る。

 2013年のテーマや目標の進捗です。2013年も残り2ヶ月で、最終結果も同様になりそうです。

 ■テーマ 「シフト先で諸々継続」
  →できています。

 ■目標
 1. 現在の仕事に関連した勉強を続ける。
   1) カラーコーディネーター検定3級試験(7月)
     →7月に受験して合格(感想はこちら)。
   2) ビジネス実務法務検定2級(12月)
     →受験を忘れていた。試験申し込み期間も過ぎていた。

 2. 英語検定の試験勉強を始める。
  → IELTSを8月に受験(結果はこちら)。受験後、週末に2時間程度、IELTS用の参考書を使って勉強中。

 3. 論文を書き上げる。
  → 優先順位が下がっていて手つかず。

 4. 調査技法「マルチエージェントシミュレーション」に習熟する。
  → 1月から3月までは定期的に参考書を使って習熟に励んでいたものの、優先順位が下がって停滞気味。

 5. 海外を旅行する。
  → 10月にバルト海沿岸諸国旅行を実施(概要はこちら)。中国(上海〜香港)への旅行は来年の2月か3月に香港留学時の友人たちと行く見込み。


以上

【エッセイ】IELTSの受験結果と手応えについて。

 英語試験「IELTS」を受けました。英語の試験を受けたのは3-4年ぶりです。

 IELTSを受けた理由は、IELTSが他の英語試験(TOEIC、TOEFL)よりも総合的にかつ実際的に、英語運用能力を測定できる試験であると思えたからです。
 事前の準備として、IELTS受験用の参考書1冊に目を通して、試験形式の把握をしました。

 結果は次のとおりでした。なお結果は1.0から9.0のバンドスコアで示されます。
 
 Listening 5.5(中程度のユーザー)
 Reading 6.0(有能なユーザー)
 Writing 2.0(一時的なユーザー)
 Speaking 6.0(有能なユーザー)
 Overall Band Score 5.0(中程度のユーザー)

 「1年後に同じ試験を受けて、Overall Band Scoreで6.5を記録する」を当面の目標にしています。今回の試験結果から、「Writingの勉強に重点を置きつつ、他3分野もこつこつ勉強すれば、目標の達成は可能だろう」という感触を得ました。

 なお受験中の出来については次のような手応えがありました。
 Listening…試験開始直後は戸惑ったものの、徐々に試験形式にも慣れて、後半の問題にはある程度回答できた。BBCのラジオ番組を長年聞いてきたためか、イギリス英語の発音などに違和感はあまりなかった(ただ正直なところ、アメリカ英語などとの違いが今でも分からない)。
 Reading…概ね読み解けた。問題文をすべて読み進められずに時間切れになることを予想していたが、杞憂に終わった。日本語を主に使う日々の生活を通じて、英文読解力ではなく文章の大意を読み解く力がある程度向上していたためと思われる。
 Writing…全く歯が立たなかった。そもそも英文が思い浮かばないため、手がまるで動かない。英文を書き進められないため、設問に答えるアイデアも出てこない。試験時間(60分)のうち、20分は何もせずに周囲を眺めていた。英文を書く力が相当低下したことを実感した。
 Speaking…試験開始直後は言葉が滑らかに出てこなかった。試験官が手元のメモに「4.5」と得点を書いたように見えたので若干焦った。会話にはだんだんと慣れてきて、後半は試験官に間髪入れずに発言の趣旨を聞き返すこともできた。

【エッセイ】潘基文国連事務総長の歴史認識発言について。

 外務省が潘基文国連事務総長の歴史認識発言について報道発表を出していました。まあ、韓国の利益を増進することを目的とする組織(韓国外交部)主催の記者会見で、「日本が平和憲法を変更することに周辺の一部の国が懸念を示していることについてどう思うか」という質問に対する回答として、「日本の政治指導者は深く検討する必要がある」旨と答えたわけですよね。質問の形式が答えをある程度誘導していますから、質問した側(韓国側)が自分の主張を補強すること(日本が東アジアの安全保障に懸念事項を与えている云々)に利用しやすい回答だったかと思います。日本がきちんと真意をただしたのは妥当な処置だったと思います。(結果的に後日)事務総長の釈明をもたらしたわけですし。


 以下は外務省の報道発表とNHKニュースによる政府見解。

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 (外務省の報道発表)
 国連事務総長の歴史認識発言(松山外務副大臣と潘基文国連事務総長の立ち話)

 平成25年8月29日
 8月28日(現地時間同日),オランダ訪問中の松山政司外務副大臣は,ハーグで開催された「平和宮100周年記念式典」の機会に,潘基文(パン・ギムン)国連事務総長に対し,同事務総長が26日にソウルで行った歴史認識に関する発言について真意を質したところ,やりとり概要は以下のとおりです。

 1 松山副大臣から,これまでの日本の立場について説明した上で,今回の発言についての事務総長の真意を確認したい旨述べました。

 2 これに対し,潘事務総長は,以下のとおり述べました。
 (1)自分(事務総長)の発言は,中立的なものであって,日本のみについて指摘したものではない。日中韓三か国は東アジアの平和と安定にとって、また国際社会において重要な国であり,この三か国の指導者は,過去に起こったことをしっかりと理解してそれを克服していくべきとの趣旨である。自分は日本が懸念している事項や東アジア情勢のセンシティビティを理解している。
 (2)問題とされた発言については,日本の憲法改正について問われたため,「日本の政治指導者」との言葉を使ったが,前述のとおり日本のみについて指摘する趣旨ではない。
 (3)日本において発言の趣旨が誤解され、大きく報道されていることは残念である。
 (4)歴史認識に関する安倍政権の立場や平和国家としての日本政府のこれまでの努力について,自分(事務総長)はよく承知している。

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 (NHKニュースによる政府見解)

 官房長官 パン発言問題視せず
 8月29日 12時51分

 菅官房長官は記者会見で、国連のパン・ギムン事務総長が、歴史認識の問題を巡って「日本の政治指導者らは深くみずからを省みる必要がある」と発言したことについて、日本のみを指摘したものではないなどと釈明したことを受けて発言の真意が明らかになったとして、これ以上、問題視しない考えを示しました。

 国連のパン・ギムン事務総長は、日本時間の28日夜、オランダのハーグで松山外務副大臣と会談し、今月26日、日本と韓国や中国との間の歴史認識を巡って「日本の政治指導者らは深くみずからを省みる必要がある」などと発言したことについて「私の発言は中立的なもので、日本のみについて指摘したものではない」などと釈明しました。
 これについて、菅官房長官は記者会見で「パン事務総長の発言は、日本のみを指摘したものではなく、日中韓3か国は重要な国であり、それぞれの指導者は過去に起こったことをしっかり理解していくべきだという趣旨だ」と述べました。
 そのうえで菅官房長官は「会談でパン事務総長からは、『歴史認識に関する安倍政権の立場や平和国家としての日本政府のこれまでの努力をよく承知している』との発言があったという報告も受けている。これで発言の真意がある意味で明らかになった」と述べ、これ以上、発言を問題視しない考えを示しました。

【エッセイ】個人的経験に基づく、インド旅行に際する留意事項。

 友人が休暇でインドを旅行すると聞き、インド旅行に際する留意事項(※)をまとめてみました。「これも要留意事項だろ」という経験をお持ちの人はぜひご教授ください。
 ※2008年3月に自分がインド(デリー→アグラ→名前の思い出せない農村地帯)を旅行した時の経験に基づくものです。

1.飲食
・日本から水道水を最低でも1人2Lは持っていく。インドでは(都市部でも)安全な飲み水が本当に手に入りにくい。街で水を調達するならセブンイレブンへ。通りに出ている露店での調達はNG。使用済みペットボトルに水を詰め直しているので不衛生。
・粉ポカリスエットも1人2箱は持っていく。水を飲むならポカリで栄養補給。インドは気候と食事で相当に体力を消耗する。
・買い食いは極力避ける。傷んでいる可能性を捨て切れない。コロッケパンとか。
・チャイ(ミルクティー)とラッシー(ヨーグルトジュース)はマイルドな味なので、弱った胃腸を癒してくれるはず。

2.移動
・電車などの交通機関スケジュールに要注意。何時間も線路上で立ち往生したり、今すぐ出発すると急にアナウンスしたり、信用おけない。
・デリーの地下鉄は大混雑。乗り降り順番がないので乗り降りが大変。窃盗に注意。

3.街中
・下半身がないとか両腕がないとか、体を張った物乞いに多く出くわすので、過去の途上国経験で慣れていないと困惑するかも。
・デリーの旧市街は治安の悪さ、散乱したゴミと牛糞でだいぶカオス。現地ガイドなしで行くのは危険なのでお勧めしない。

【エッセイ】主婦連合会の名称が微妙。

 連日、政府が有識者を招いて消費増税に関するヒアリングをしています。初日に「主婦連合会会長」が出席していて、「主婦という現代家族社会に生まれた一形態を代表する組織があるんだ…」と一人語ちました(※)。

 ところが主婦連合会のwebページを調べてみると、主婦連合会は歴史の長い(1948年設立)消費者団体でした。当時は「主婦=(家庭生活の)消費者」という関係で捉えられていたのでしょうか。昔も今も消費者は主婦だけではないでしょうから、活動に必ずしもそぐわない名称である気がします。

 ※私が主婦連合会という組織名称に「消費者団体なのに、主婦という立場を強化することで、男女平等的なことが好きな人や女性の働く社会的なことが好きな人は眉をひそめるかもしれない…?」と素朴に思ったからです。

【エッセイ】生活防衛資金について。

 生活防衛資金について。
 『投資戦略の発想法』(木村剛)に「投資する前に、まずは生活防衛資金を貯めよう」という主張があります。「生活防衛資金」とは万が一の事態に備えて投資せずに現金・預貯金の形で置いておくお金で、本中では1月当たり生活費の2年分を目安にしています。
 
 つまり、
 
 1ヶ月の生活費が20万円ならば、生活防衛資金は、20(万円)×12(ヶ月)×2(年)=480(万円)です。
 1ヶ月の生活費が30万円ならば、生活防衛資金は、30(万円)×12(ヶ月)×2(年)=720(万円)です。
 1ヶ月の生活費が40万円ならば、生活防衛資金は、40(万円)×12(ヶ月)×2(年)=960(万円)です。
 
 自分の預金通帳を見返していると、自分の生活費に合わせて、生活防衛資金が一歩手前まで貯まりました。5年6ヶ月の会社勤めで、小金を使いつつ、そこそこに貯めてきました。生活防衛資金が一歩手前まで貯まると、経済的な余裕から心理的な余裕が生まれることがわかりました。

 資金を増やすには、2通りの方法(1) 収入額を増やす、2) 支出額を減らす)しかありません。2)は「節約」という手法になるので、意志があれば実現できます。

 ただ、自分が生活防衛資金一歩手前まで貯まったことで、生活防衛資金を貯めるまでにいろいろな出来事(結婚、育児、不動産の購入など)でお金を減らし、生活防衛資金を貯めるまでには至らない人はちらほらいるのかもしれない、と思いました。自分は財産形成を必死に考えて過ごしたわけでもなく、それなりに散財して過ごしていますけれども、自分の月収入以上の出費が発生する出来事をなるべくせず、ようやくと言うべきか、このくらいの成果だからです。


【エッセイ】『Oar』と「雨の日も幼稚園に通おう!」に協力しました。

 スポンサー広告の作成に携わる形で、音楽雑誌『Oar』と「雨の日も幼稚園に通おう!」プロジェクトに協力しました。

 経緯は以下のとおりです。友人のMai Namiki が編集長を務める音楽雑誌『Oar』のスポンサーになりました。スポンサー広告を掲載してよいことになりましたが、掲載したいことも特になかったので、同じく友人のYukari HaraがGhanaにて運営中のプロジェクト「雨の日も幼稚園に通おう!」(子どもたちが通える幼稚園を設立・運営する)の広告を作ってもらうことにしました。出来上がったのが下のスポンサー広告です。

 Mai NamikiもYukari Haraも多方面からの応援を自然と受けるような人です。『Oar』も「雨の日も幼稚園に通おう!」もうまくいくことを予期しています。


雨の日も幼稚園に通おう!
本ブログについて
Shozo MIYATAが執筆しています。本ブログの内容は所属組織と無関係な、個人的な見解です。
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