2013/9/8 1回目読了。
 19世紀に始まり20世紀に全盛期を迎えた博覧会を政治的に分析した本。博覧会は、帝国主義、消費社会、大衆娯楽という三つの要素を融合させた「ディスプレイ」である。著者(吉見俊哉)が30代の頃に書いた本で、どことなく、文体に研究書風の緊張と堅さが感じられる。

 ところで「明治初期、山本覚馬(京都府顧問)が中心となって、京都で博覧会が開催された」と大河ドラマ『八重の桜』で説明があった。京都の博覧会に関する本中の記載は次のとおり。「なかでも京都で、明治四年以来毎年のように開催されていった博覧会は、帝都としての地位を失って衰退気味の京都経済を立て直そうと地元の資本家を中心に推進されたもので、審査制度の導入や輸入機械の展示などはっきりとヨーロッパの博覧会を意識したものであった」。(p.122-123)