2013/6/29 2回目読了。
 哲学者ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン(以下L・W)の人生と彼の生み出した思考「ゲーム理論」の入門書。

 第1章 オーストリアの首都ウィーンの上流階級ヴィトゲンシュタイン家に生まれたL・Wの少年期を紹介。後のナチスドイツ指導者アドルフ・ヒトラーとのすれ違い(の可能性)にも言及。

 第2章 数学の基礎
 数学の一分野「集合論」の紹介。
 
 第3章 ケンブリッジの日々
 L・Wはイギリスのケンブリッジ大学に渡る。数学者バートランド・ラッセルの指導を受けながら、L・Wは数学と論理学を基礎にした哲学の才能を開花させていく。
 
 第4章 『論理哲学論考』
 第一次世界大戦に出兵したL・Wは、(ヨーロッパ)世界が壊れようとする中で、「世界の価値と意味を論証する」ことを目的に『論理哲学論考』(以下『論考』)を著した。
 『論考』のエッセンスは次のとおり。
  (1) 世界は、分析可能である。
  (2) 言語も、分析可能である。
  (3) 世界と言語とは、互いに写像関係にある。
  (4) 以上、(1)〜(3)のほかは、言表不能=思考不能である。
 
 第5章 放浪の果てに
 第一次世界大戦の後、L・Wは哲学に対する興味を失い、10年にわたってヨーロッパを放浪した。10年後、L・Wは『論考』の誤りを見つけ、哲学に復帰する。
 
 第6章 言語ゲーム
 L・Wはケンブリッジ大学に戻り、「言語ゲーム」を考え始めた。言語ゲームとは「規則(ルール)に従った、人びとのふるまい」をいう。「言語ゲームは、私たちが用いることを可能にし、私たちが住むこの世界を成り立たせていることがらそのもの」。(p.122)
 
 第7章 ルール懐疑主義
 L・Wはルール懐疑主義(「ルールなんて存在しない」などの考え)と徹底的に戦った。
 
 第8章 1次ルールと2次ルール
 「法のルール説」を言語ゲームと結び付けて説明。
 
 第9章 覚りの言語ゲーム
 仏教を言語ゲームを使って説明。
 
 第10章 本居宣長の言語ゲーム
 江戸時代の日本(人)を言語ゲームを使って説明。
 
 第11章 これからの言語ゲーム
 言語ゲームを使って世界(人間社会)を捉える試みには豊かな可能性がある。

以上