2013/3/16 2回目読了。
 経済学者フリードリヒ・A・フォン=ハイエクの生涯と考えを紹介する本。
 人びとは不完全な知識のもとで慣習に従って(必ずしも合理的とは言えない)行動をするとハイエクは考えました。また彼は生涯を通じて、社会主義と新古典派経済学に共通する「合理主義」と「完全な知識」という前提を攻撃し続けました。不可知論(人間には知りようのないことがあるという立場)に立つハイエクに共感するので、彼の本を今度読んでみるつもりです。「本書の読者が、一人でもハイエクの本を読んでみようという気になれば、本書の役割は達成される」(p.8)ので、これは私にとって役に立った本でした。