今年の5/2-4、東日本大震災の被災地三県(岩手県・宮城県・福島県)を視察しました。県ごとに報告します。最終回は福島県です。

 ■□■被災地三県を視察 5/4(木)■□■

  5/4(木)
  福島県福島市→福島県いわき市
1. 福島駅前を散策。

 福島駅前の商業施設へ。放射線量計が設置してありました。線量は0.908マイクロシーベルト/時。
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 原子力災害に伴う「特定地域中小企業特別資金」受付窓口。こういう窓口があることに衝撃を受けました。
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 食品等放射能測定受付窓口。
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 福島市就職相談窓口。
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 東日本大震災に関する福島の情報。防災マップ、相談窓口一覧、放射能測定値など。特に考えさせられたのは主要農産物から検出された放射線量の計測値。「風評被害を払拭するために、福島県の人たちはここまで努力しているのか・・・」と反省し、またすぐに、「福島県の人たちの努力を放射線が云々と騒ぐ人は知らないし、興味も持っていない。恐らく、風評被害は払拭されないのだろう」と思いました。
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 「ふくしまはくじけません!!」意気込みが伝わりました。
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 福島市のポスター。キャッチコピーは「今、できることから。がんばってます!福島」。被災地を回って気付いたことの一つに、「がんばろう東北!」や「がんばろう日本!」というキャッチコピーを見かけなかったことです。一方で、被災地のでは、「がんばろう福島!」や「負けるな釜石」など、「自分たちが、自分たちのいる場所を復興しよう」という思いを伝えるようなキャッチコピーが散見されました。「がんばろう東北!」や「がんばろう日本!」などの決まり文句が震災後の日本に溢れました。「がんばろう」の主体は誰か。それは今ここにいる人たちです。(余談ですが、「がんばろう日本!」などの誰にでもあてはまるキャッチコピーは、誰にでもあてはまる分、誰にも当事者感をもって伝わるものではなく、大した意味を伝えません)
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 岩波新書『3.11 複合被災』(外岡秀俊著)。この本を読みながら被災地を巡りました。
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2. 久ノ浜海岸を散策。

 JR常磐線の久ノ浜駅。上野から土浦方面へ向かう際の終点。原発事故によって久ノ浜駅以降の駅が立入禁止区域となったため。
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 久ノ浜海岸の住宅跡地。不意にこの光景と遭遇して衝撃を受けた。
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 久ノ浜海岸。連翹の黄色、痕跡を残す家の土台、津波に恐らく耐えた神社に、青空と白雲が色合いを添えています。
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 すべての住宅が押し流された区域と津波による被害を全く受けなかった区域とが、一本の道路を境にくっきりと分かれていました。
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 「祈復興」、「ここに故郷あり 稲荷神社」。久ノ浜在住の人たちが神社を精神的な拠り所としているようでした。
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 献花がありました。
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 一区画の住宅が根こそぎ消失しています。
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 玄関だけが残る家の跡地。
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 久ノ浜駅。線路の先は立入禁止区域。
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 上野駅の時刻表。いわき駅から左の駅の表示にカバーが掛けられてあります。震災が東日本を一変させたことをまざまざと思い知らされました。 
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 以上、被災地の視察報告でした。なお視察直後の感想はこちら