2012/12/16 2回目読了。
 大河ドラマ『平清盛』が最終盤を迎え、諸行無常・因果応報のおさらいに平家物語を再読。映像イメージを踏まえて人間相関を整理できたので最後まで読み物として楽しめました(人物の名前が似ていて混乱するんですよね)。。「灌頂の巻」(最終巻)にて、登場する建礼門院(平清盛の次女で安徳天皇の生母)に後白河法皇(建礼門院夫の父)が見舞います。平家追悼の院宣を源氏に与えたのは後白河法皇でしたので、平家と後白河法皇は仇敵の間柄でした。したがって、「滅亡した平家一門の供養をする建礼門院を、後白河法皇が見舞ったことは、平家と皇室とが恩讐を超えて和解したことを意味する」(p.280)そうです。さらに出てくる登場人物に建礼門院に仕える女性が2人いますが、1人は平治の乱で殺害された後白河法皇の側近(信西入道)の娘、もう1人は源氏に斬首された平清盛五男(平重衡)の妻です。ここでも巡り巡って人がつながることを表しています。