先々週から先週にかけては学問ベースで勉強になることが多かったです。

 日中韓の政府・企業間の関係を考察する授業で韓国の開発独裁について発表をしたんですが、「開発独裁は急速な経済発展のためにはありうる選択だ」という自分もルームメイトも驚きの内容に仕上がったため(苦笑)、発表後うまい具合に生徒の間で議論が起こりました。民主主義が独裁政治よりはいいだろうという理解の学生には、僕が自由な社会に対する挑戦者に移ったのではないでしょうかw。 その後の議論はしっかりしていて、焦点となるのは「開発独裁がいいか悪いか」ではなく、「開発独裁という政治形態を取ることによって政治的安定(political stabilityと普通書かれます)がもたらされた」こと、「経済発展のためには国内の政治的安定が必要だ」ということが分かってためになりました。

 また先々週から内輪で勉強会を始めたんですが、そこも毎回勉強になっています。他流試合になったらすぐにお手上げになる自分がいる一方で、この背景ならこういう視点が出てくるのかと友人の新鮮な発想に目を見張ることがしばしばあります。先週からムックさんが自分のかつて学会で発表したものにアレンジを加えて話してくれているのですが、膝を打ってばかりです。折角の機会なので、プレッシャーにせず続けていきたいです。

 常々思うのは、基礎から系統立てて学んでいる学問を持っていないので、じっくり腰を据えて一つのテーマに取り組もうとすると弱いということです。軸がすぐに揺らいでしまいますね。帰国したら自分には馴染んでいるような気がする経済学と、人とのかかわりあいで大事な政治学を学ぶつもりです。経済学に関してはまず机に置いてある『クルーグマン教授の経済入門』が分かるようになりたいです。政治学に関しては慶応政治学専攻の友人に講義してもらうことにしましょう。