日本人の生活時間2010の感想

 NHK放送文化研究所が、5年に1度の頻度で「国民生活時間調査」という調査を行っています。「人びとの1日の生活を時間の面からとらえ、生活実態に沿った放送を行うのに役立てるためにNHKが1960年から5年ごとに実施しているもので、2010年調査が11回目でした。2011年頃、自分の生活で時間をどのように使っているかについて強い関心を持っていて、その時に買ったものを改めて読み直しました。調査結果のまとめを紹介しつつ、自分の感想を一部書きます。
 
 1. メディア利用
  1) テレビを見る人は微減したが、なお続く長時間視聴
   −若年層のテレビ視聴の減少…平均2時間を切る
    →それでも若年層の80%はテレビを見ているとはいえ、テレビの前にいるという習慣が減ってきているように思います。
   −高齢層のテレビ視聴の増加…平均5時間半を超す
    →仕事を辞めた後の父はいつもテレビの前にいました。

 2) インターネット・20〜30代の利用多し、高齢層もやや伸びている
   →私は毎日長時間ネットしています。高齢層もスマホで使い始めてる。

 2. 仕事と家事
  1) 朝と夜に広がる仕事時間帯
  2) 依然女性が長いものの、「女性減少」「男性増加」傾向
   −女性…平日も休日も4時間半
   −男性…平日は1時間切る、休日は1時間半
  3) 早めに帰宅し家事にも取り組む男30代−「子どもの世話」あり
   →休日に街を歩くと夫婦で子育てをしている光景をよく見るので、結構そんな気がする。

  4) 女30代は家事中心だが仕事にややシフト
   →主婦という生活形態もまだまだありつつ、特に女性に対して仕事と家庭の両立が奨励されています。特に女性に対して奨励されることには違和感を拭えませんが。。

 3. シニア世代の生活
  1) 60歳を境に大きく減少する仕事
  2) 70歳後半以降、急速に体力低下
  3) 仕事時間が減って、テレビとレジャーが大きく増加
   →仕事に費やされていた時間がテレビかレジャーに向けられているのは、特に父親の様子を見ていると実感。
  4) 高齢者の身近なメディアはテレビ、新聞、ラジオ
   →やっぱり御三家。ネットはまだまだ。

 4. 睡眠
  1) 睡眠時間はどの曜日も減少基調
  2) 平日(7:14)<土曜(7:37)<日曜(7:59)
   →睡眠時間の長さはこの順番のとおり。
  3) 早寝・早起きが進行
   →長らくの間10時寝5時半起き。

【エッセイ】「チャレンジの果てに」

 「チャレンジする」は「挑戦する」といった意味合いで使われる和製英語ですが、英単語"challenge"の本来の意味は"to refuse to accept that something is right, fair, or legal"や"to invite someone to compete or fight against you, or to try win something"です(いずれもLongmanによる定義)。アメリカの野球大リーグで審判の判定に不服なプレーがあった場合、各チームは1試合に最大2回のビデオ判定を要望することができますが、このことを"Challenge"と呼称するのは前者の定義に従ったものですね。また後者の定義からは"challenger"「挑戦者」が派生します。
 東芝の不適切会計で話題になった「チャレンジ」では、「目標達成に向けて頑張る」という本来の名目が、「過大な目標の達成を名目に経営トップから理不尽な叱責を受けていた」と第三者委員会に批判されました。「チャレンジ」は"challenge"の本来の意味"to refuse to accept that something is right, fair, or legal"を結果的に実践していたとも言えます。
 東芝は「チャレンジ」≠challengeの果てに我が身を貶める結果となりました。「これはまずいんじゃないか」と思いながらも、上層部の指示で不正を継続した従業員たちの心境を思うと、切ないですね。

【エッセイ】『深夜特急』を読み返し。

 沢木耕太郎『深夜特急』を読み返すと、次のような気持ちが湧いてきますね。
 
  1. 自分も訪れたことのある場所(香港、シンガポール、デリー、ロンドン等)での話は感情移入できて楽しめる。
  2. 旅は青年期(旅先で出会う何もかもに興奮する時期)、壮年期(旅にも慣れてきて、出会いに落ち着きをもって接する時期)、老年期(旅の終わりが見えてきて、どのように終えるかを考える時期)がある。
  3. 旅に出たくなる。

 そして『深夜特急』は沢木氏が26歳で旅してから、17年後に完結した本であることを知りました。「どうしてこんなに当時の出来事を覚えているのだろう」と不思議に感じていたのですが、この本は旅の出来事が熟成され、虚実がない混ぜで創造されたものなのです。たぶん。


【エッセイ】親の介護をどうするか。

 「仕事と介護の両立」をテーマにした会社のセミナーに先日出席しました。自分の家族で介護が必要な人は現在いないものの、心身に余裕のあるうちに一度くらいは考えておこうと思ったので。
 
 セミナーには自分よりも上の年代の社員(40〜50代)が5, 60人は参加していました。気楽に話を聞く私と違い、講師の話に真剣に耳を傾けている人ばかり。その様子を見て、「ああ、確かに親の介護って実際にある話だよな」と初めて認識しました(※1)。また自分は東京圏に暮らす一方で親は遠隔地に暮らしている場合には親の様子をあまり知ることができないので、いざ本当に介護が必要になった場合にどうしたらいいのか心配するのも理解できました。

 で、自分についても「親の介護、10年後には自分の話題になってきそうだな」と初めて認識しました。10年後には自分の両親は父78歳、母75歳となり、要介護認定の可能性が高まることも(※2)。父の両脚は随分細くなり、母の白髪は随分増えました。

 10年という期間は、「今すぐにやって来るほど近くはないが、想像できないほど遠くはない」期間だと感じます。東京オリンピックの5年後にはもう10年後。東京オリンピックの開催によって5年後が「2020年」として想像できるようになったこともあり、10年後は予見される未来に思えます。「とりあえず仕事をどうやっていくか」「結婚する相手はいるのか」などがここ数年の自分の関心事を占めていましたが、「親の介護をどうするか」は予見される未来における関心事項として念頭に浮かびました(※3)。

 ただ10年後に自分がどうすべきかは全然思い浮かびません。

 ※1 2012年に実施された総務省の調査結果は次のとおり。
  ・介護をしている人;557万人
  ・働きながら介護をしている人:240万人
  ・介護者の6割:40〜60歳
  ・介護離職者:年間10万人超

 ※2 65〜69歳までの人口構成比の要介護認定率は2.6%で、75〜79歳まででは13.8%に上昇する。

 ※3 2040年には、東京では要介護者が143万人増えて、411万人に達すると推定されています。人口動態統計上、ほぼ確定した未来。

生活防衛資金の確保を達成。

 貯金額が540万円を突破。生活防衛資金(当面の生活費≒手取り給与2年分)の確保がようやく達成できた。
 一方で、日々には様々な出来事があり得るし、そもそも収入よりも支出が多い収支管理を維持しないと貯金額は増えていかないので、生活防衛資金の確保はそう簡単にできるものではない。
 私の場合、次の3点(賞与が発生する、住宅費が掛からない、お金のかかる趣味がない)ことで、貯金が形成されています。

【エッセイ】育児と仕事の両立に関する某企画を見学した感想

 育児と仕事の両立に関する某企画を見学した感想です。
 育児中でかつフルタイム仕事中の女性(20代-30代)と、管理職の人(40代-50代)との間でお互いの立場について対話を通じて内省を深める企画を見学した。
 その間、両腕を胸の前で組んでいる人が、男性は半数以上、女性は1人だった。偶然にも男女差がはっきりと見られた。「腕を組む」行為は、防御、権威、対話の拒否を示す非言語の意思表示だ。つまり彼らは対話の場にいて、話を聞く風でありながらも、根本では対話を拒んでいたことになる。ただ、腕を組んでいた人たちを批判する意図はない。きっと彼らは無意識に腕を組んでいたはず。普段から自分を強く見せる必要に迫られ、育児中の人に胸を開く心理的余裕は乏しいのだろう。
 また対話企画の前に、育児と仕事を両立してきた女性数人が話す経験談を聞き、非常な衝撃を受けた。今からせいぜい10-15年前に彼女たちが理不尽にも被ってきた、周囲の無知と不寛容には唖然とした。
 同年代の友人諸氏が育児に取り掛かるさまを見るにつけ、独身/世帯持ちに限らず、自分がまさに現役世代で、自分たちの社会観と取り組みが次世代の社会につながることを考えさせられる。日本的雇用システムの現状(「男子正社員のみ年功序列で定年まで,職務と対応しない,社員というメンバーシップに基づいて雇用する慣行」(大企業にとくに強く,中小企業で弱い))(川端望氏の表現を拝借)の緩やかな改変と、その現状によって副次的に生み出されている社会的不公正(正規社員と非正規社員の格差、男性と女性の格差を正当化)の改善に向けた道程はまだまだ遠い。が、そこは私たち現在世代が一歩一歩頑張っていくしかないね。

【エッセイ】英語辞書で学んだこと(4)

 英語辞書『20世紀クロノペディアhttp://amzn.to/1IgdoVX で学んだこと 4回目:英語の新語彙も大半は既存の語彙の組み合わせ。
 以下は辞書の転載。
 
「英語はどのような手法で20世紀にその語彙を拡大していったのだろうか。新しく語を生み出すには基本的に5つの型がある。1) 既存の語を新しい用法にすること、2) 既存の語や語の一部を結合させること、3) 既存の語を短くすること、4) 他の言語から借りてくること、5) 全く新しく造り出すこと。
 英語において群を抜いて一般的に行われている方法は、既存の語を結合するという2番目の方法である。この方法は主に2つの種類に分けられ、そのどちらも英語自体の歴史を持っている。2つないしそれ以上の語が結ばれて、別々に用いられているときの意味とは違ったものを意味するような形のもの(dirty dancing, dreadnought)、もう1つは現存する語に接頭辞や接尾辞を付け加えたもの(unbundled)である。しかし、20世紀の大きな特徴となっているのは混成語(blend)という独特の合成方法である。混成語を造るには、2つの語を単に並べてつなぐだけではだめである。例えばmotorとhotelでmotelになるように、最初の語の語尾が2つ目の語の語彙に溶け合うように重ね合わせるのである。
 (中略)語彙の拡大に最も努力を要しない方法は、既存の語に新しい用法を加えることである。その際、一般にはもとの語の意味に変化が招じることになる。…(中略)…新語全体でこの種を見積もると、10-15%あり、かなりの割合となっている。
 (中略)もし既存の語を短縮したければ、最も簡単な方法は語末を切り落とすことである。
 (中略)極端な方法としては、語頭の文字だけを残すというやり方もある。
 (中略)他言語からの借用は、20世紀以前の英語をとても豊かにしたのであるが、20世紀においては新語の約5%を占めている。
 (中略)何もないところから語彙を創り出すことは、新語の1%にも満たない」

 

ナルコレプシーに関する知識を更新。

 会社でのストレスチェックを契機として、自分の抱える睡眠障碍(ナルコレプシー)に関する知識を更新することができました。国(厚生労働省)の発表した報告とこれまでの断片的な知識とを照合して、知識を補完できてよかったです。
 あと、この頃(というかずっと?)、夜間に頻繁に目が覚める(そのたびに違う内容の夢を鮮明に見る)ことが気になり、この現象はナルコレプシーによるものかを長年世話になっている医者先生に相談したところ、然りであると即答されました。また理解が進んだな。

 以下は報告書の記載。この報告書は睡眠に関する包括的な報告書で、2014年に発行されました。
 夜間に十分な時間眠っているにもかかわらず、日中の眠気がひどい場合には過眠症が疑われる。…ナルコレプシー、…のように睡眠覚醒機構の機能異常により生じる一次性の過眠症…がある。

 出所:『健康づくりのための睡眠指針2014』、p.53

 ナルコレプシーは10歳代に発症する過眠症の典型であり、情動脱力発作を伴うナルコレプシーは、米国や西欧諸国の人口の0.02~0.18%で認められる。日本ではやや高い有病率(0.16~0.18%)が報告されている。体質性の睡眠障害では、特定の白血球の血液型(HLA-DR15)と関連しており、脳内のオレキシンという覚醒維持に関連した物質の低下が病態に関係していることがわかってきた。ナルコレプシーでは、急に睡魔におそわれて眠ってしまう睡眠発作と呼ばれる症状に加えて、…眠りぎわの睡眠麻痺や入眠時幻覚などが一緒に起こる特徴がある。

 出所:前掲書、p.58

【報告】1/24(土)日本財団「WORK FOR 東北」説明会

 1/24(土)、日本財団「WORK FOR 東北」説明会 http://bit.ly/18E8F3S に参加しました。その報告です。

1. 概要
 東日本大震災の被災地が必要とする人材を現地へ送ることを目的としたプロジェクト。2013年10月に事業が開始され、復興庁協働事業として運営されている。

2. 募集人材
 ・岩手、宮城、福島の3県自治体を中心とした「復興に関わる業務」
 ・自治体だけでは対応できない民間キャリアが求められる業務(まちづくり、産業振興、コミュニティ支援など)

3. 募集案件の条件
 ・身分:任期付の公務員(復興庁職員、自治体職員)、準公共の民間団体職員
 ・給与:概ね年250〜400万円
 ・勤務期間:最短1年、通常2〜3年
 ・その他:普通自動車運転免許はほ全ての案件で必須。
 
4. 参加目的
 ・被災地の復興に関する知識を更新する。
 ・一度は被災地で働いてみたいので募集案件を把握する。

5. 説明会に関する感想
 ・被災地はリソース(特に人材)不足。
 ・被災地の抱える課題は日本で潜在的にあるいは顕在化しつつある、最先端のそれ(人口減少を主因とする各種リソースの減少に対処しながらの、表面では経済活動の活性化、裏面では地域共同体活動の再構築)である。案件の難易度は高い。
 ・自治体側のプレゼンテーションがいずれも魅力的。発表者は広報慣れしており、自治体の特色も出ていた。好印象を受けた案件は釜石市2件(地方創生UIターン企画の立ち上げ、地域コーディネーター)、岩泉町1件(地域資源を活用した地域振興)、女川町2件(行政ネットワークシステムや防災システムの再構築)。
 ・参加者の年齢層:20〜30代3割、40〜50代5割、60代2割。合計で100人程度参加。40代前後の参加者が当初予想よりも多めだった。
 ・私は普通自動車運転免許を有していないので、残念ながらほとんどの案件に応募することが難しそうだ。

以上

【エッセイ】英語辞書で学んだこと(3)

 英語辞書『20世紀クロノペディアhttp://amzn.to/1IgdoVX で学んだこと 3回目:過去に生まれた概念は社会的に再生産(再利用)されることがある。
 以下は辞書の転載。
 
「表2:20世紀以前に作られた主な語
 flying machine(1736, 航空機), parachute(1785, パラシュート),
 aircraft(1850, 航空機), Communist(1858, 共産主義者),
 acid rain(1859, 酸性雨), commuter(1865, 通勤者),
 relativity(1876, 相対性原理), photograph(1877, 蓄音機),
 department store(1887, デパート), contract lens(1888, コンタクトレンズ)
 spaceship(1894, 宇宙船), automobile(1895, 自動車),
 feminism(1895, 男女同権主義), modern art(1895, 現代アート)
 motor car(1895, 自動車), car(1896, 自動車),
 photothesis(1898, 光合成), radioactive(1898, 放射性)」

 
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